小中高一貫教育の中でPepperを活用!プログラミングを学ぶことが自分たちの生活につながる実感と喜び(DXハイスクール)
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田園調布雙葉学園 様

貴校について教えてください。
今回は小学6年生と中学3年生でPepperをプログラムする実習を行いました。
また、DXハイスクールとして高校2年生の情報ⅠでWebAPIを使ったプログラミングや生成AIのプロンプトエンジニアリングを学び、それぞれをPepperに組み込み、対話型ロボットの活用を考える取り組みをしました。
今回Pepperを授業に取り入れる事になった背景や期待を教えてください。
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多くのプログラミング授業では「プログラムを作る」「実行する」という過程がデバイスの中だけで完結しています。
デバイスの中だけですべてを終えてしまうと、見えない部分=ブラックボックスが多くなり、その仕組みの全体像が分かりづらくなっています。
また子どもたちからも「プログラムを使って、何かを動かしたい!」という声が以前から多くありました。
そのような状況にPepperがちょうどよいと思い、この度活用を申し込みました。
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多くのプログラミング授業では「プログラムを作る」「実行する」という過程がデバイスの中だけで完結しています。
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[コンピュータールームにて、Pepperに見守られながらプログラミングする生徒さんたち]
Pepperの活用方法について教えてください。
- プログラミングの授業で活用しました。
「1人1回は必ずPepperでプログラムを動かす」を実践しました。
そのあと、グループでプログラミングし、Pepperを動かしました。
小学生は、「はい」「いいえ」で反応が違うPepperとコミュニケーションを取るプログラミングを行い、中学生は以下の3つのワークのうち1つを選んで、プログラミングを行いました。
・タッチされた部位(機体の頭や両手の甲など)によって反応するプログラミング
・足回りの壁を検知するセンサーで、障害物があると方向を変えるプログラミング
・選んだエリアのお天気情報をインターネットから読み込みお知らせするプログラミング
高校生は、各自のシミュレーターで実行後、グループワークでプログラムの精度を上げPepperで実行しました。以下の2つの課題を行いました。
1.WebAPIの学習として、各自で決めたエリアの天気とアメダスを回答するプログラムを組み、Pepper実機を動かしました。
2.生成AIの学習として、ソフトバンクロボティクス社発行の生成AIリテラシー教材を活用した授業を行い、プロンプトを作成してPepperで対話を行いました。
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[Pepper専用プログラミングツール”Robo Blocks”でブロックを
組み立てる生徒さん] -
[左側のモニタでテキストを見ながら、右側のモニタで
プロンプトを書き換えている様子]
実際に利用してみていかがでしたか。
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実際にPepperがプログラミング通りに動き、ロボットを動かしてみたいという思いがかなった時の喜びを多くの子どもたちが経験しました。
またプログラミングを学ぶことが自分たちの生活につながっている、という理解も深まったのではないでしょうか。
高校生にとって、生成AIは日に日に身近なものになっていますが、プロンプトの書き方を学ぶ教科書はまだありません。私自身、落合陽一さんの講座を聞く機会があり、そこでプロンプトの大切さを学びました。ぜひ本校の生徒にもプロンプトの書き方を学ばせたいと模索していたところ、ちょうどこの教材(生成AIリテラシー教材の実践編)に出会い、2時間の授業に調整して使わせていただきました。
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実際にPepperがプログラミング通りに動き、ロボットを動かしてみたいという思いがかなった時の喜びを多くの子どもたちが経験しました。
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[田園調布雙葉中学高等学校 情報科 酒屋先生にお話を伺いました]
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- 生徒たちは、Pepperをどのようなキャラクターにするかグループで相談しながら、それぞれ楽しみながら挑戦しました。Pepperの果たす役割や聞き手の年齢などを丁寧に設定して自分の考えた通りのコミュニーケーションが取れるようになることで、プロンプトエンジニアリングの面白さを味わえたものと思います。そして自分たちのプロンプトをシミュレーターだけではなく、Pepper実機で対話できたことが、また一つ未来への布石となったはずです。
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- 今回は時間がなくてできませんでしたが、興味のある生徒たちを集めてミニワークショップを開いてみたいです。
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[生徒さんが授業の合間に、ものの5分でイラストを描いてくれました]