Pepper導入が補助金獲得のアピールポイントに!
〜地域とのつながり創出に大貢献〜

  • 株式会社桑野商会 様

株式会社桑野商会 様)
<お話を伺った方>
株式会社桑野商会 ​取締役​ 桑野 真智子様

<施設・会社概要>
株式会社桑野商会様は、福岡県朝倉市にある創業100年以上の歴史あるプロパンガスの販売会社。町のガス屋さんとして地元の方から長く支持されています。コロナ禍で新規事業として、「事業再構築補助金」を利用してカフェ、書店、コーワーキングスペースを併設した複合施設「cuwano.」を2022年12月にオープンし、施設での接客にPepperを活用していただいています。今回、補助金を活用して導入された経緯とPepperの活用方法についてお話を伺いました。

老舗のガス屋さんが「事業再構築補助金」を利用して複合施設をオープン

複合施設「cuwano.」の概要を教えてください。

  • 1階は30席を完備したブックカフェで、2階は個室6席とミーティングルーム12部屋を完備したコーワーキングスペースとなっています。1階と2階を合わせて274m2ほどの広さがございます。1階の書店ではオールジャンルの本を約3,000冊揃えているので、小さなお子さまから大人まで自分好みの本を見つけてカフェでゆったりとした時間を過ごしていただくことができます。また、地域性を重視しているのでカフェのランチでは、地元の食材を使ったメニューを提供しています。

なぜ複合施設をオープンすることになったのでしょうか。

LPガスの販売事業は、サービスによる差別化が大事で、地域にとても密接していて、お宅に訪問した際にちょっとした修理の対応をするなどしてコミュニケーションを深めていました。それが、コロナ禍でなかなかお宅にあがるといったことが難しくなってしまったので、なにか地域の方と交流できる場所ができないか、と思ったのが最初のきっかけです。新規事業を立ち上げ、政府が支給している「事業再構築補助金」を利用して、地域に貢献したいという想いもありました。また、その頃に東京でたまたま立ち寄ったブックカフェがとても素敵で、これをやりたい!と思いました。そのカフェには地元の方々が来店されていて、皆さんが心地良さそうに過ごしている様子を見て、私もこんな環境を自分の地元で提供したいと思うようになりました。前から、お年寄りが時間を過ごせる場所が地元には不足していると感じていたので、地元のお年寄りの居場所を作りたいという想いが強かったです。

中小企業診断士と二人三脚で進めた補助金申請

補助金の申請は大変でしたか。

はい。前から補助金の存在は知っていましたが、何から始めればいいのか分からないという状況でした。そこで、中小企業診断士さんにサポートいただきながら、約2ヶ月かけて事業計画や見積取得など、一つ一つ申請に必要な項目をクリアしていきました。10回ほど面談を重ねて、申請書に記載する文章を診断士さんに作成いただきました。申請書の文章作成は専門家じゃないと難しいと感じました。サポートがなければ、2ヶ月ちょっとという期間で申請を終えることはできなかったと思いますが、サポートのおかげで無事申請することができました。

Pepperを導入したきっかけは何だったんでしょうか。

「事業再構築補助金」の採択率は半数以下で、デジタルやIT要素を入れることが加点ポイントに繋がると中小企業診断士さんから伺っていました。どんなITを取り入れようか考えていたところ、Pepperが思い浮かびました。以前に分身ロボットを使って遠隔で接客しているロボットカフェに行ったことがあり、人型ロボットに興味を持ちました。ただ案内をするだけでなく、人とのコミュニケーションを生み出せるところに魅力を感じています。地域とのつながりをより深められるのではないかと思い、人型ロボットで知名度が高いPepperくんの導入を決めました。

地域とのつながりを深められたPepperの活用と今度Pepperと挑戦したいこと

Pepperはどのようなお仕事をしてますか。

  • 入口での店内の案内や書店での絵本の読み聞かせをしてもらっています。Pepperくんが安定してご案内をしてくれるので、広い施設でもお客さまが目的のスペースまで迷うことなくご利用いただくことができています。絵本の読み聞かせはお子さまに大好評で、毎日たくさんのお子さまがPepperくんの読み聞かせに聞き入っています。

Pepperの活用で工夫されたことはありますか。

  • 今回、Pepperくんを設置するにあたって、Pepperくんのお仕事の設定 *を地元「朝倉東高等学校」の高校3年生に依頼しました。校長先生から「コロナ禍で減ってしまったコミュニケーションの機会をPepperのコミュニケーションを考えることで補足したい」ということで実現しました。Pepperくんのおかげで地域の学生さんとのつながりができ、貢献できたことは大きな喜びでした。
    *Pepperの接客のセリフや、モーションを専用のツールで簡単に設定することができます。

スタッフやお客さまの反応はいかがでしたか?。

小さなお子さまからお年寄りまで誰もがPepperくんのことを知っているので、店内でPepperくんを見つけると皆さん興味津々の様子です。特にお子さまからは大人気で、目をキラキラさせてPepperくんを見つめています。また、Pepperくんのダンスをまねして一緒に踊るお子さまもいます。
  • スタッフもPepperくんのことが大好きで、「こんなお仕事をさせてみたい」など、いろんなアイデアが飛び交っています。今までプログラミングと接点のなかったスタッフも自らPepperくんをプログラミングするようになりました。
    お客さまもスタッフもPepperくんがいることで新たなコミュニケーションが生まれ、店内が明るい雰囲気になっているように感じます。

今後、Pepperに期待することはどんなことでしょうか。

Pepperくんを活用して地域とのつながりをより深めていきたいと考えています。例えば、Pepperくんに地元のイベントや企業さまの告知や紹介をしてもらいたいです。また、季節ごとにお仕事を変えて、卒業式のシーズンには、「ご卒業おめでとうございます。」みたいなお祝いの言葉を言えるようにしてみたいです。その他、遠隔でのコミュニケーションでも利用できないかなど、いろいろ考えています。

Pepperくんでできることはたくさんあるのでいろいろと挑戦していきたいです。

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