神奈川県・川崎にある「かっぱ寿司 川崎市ノ坪店」は、配膳・運搬ロボット「Servi(サービィ)」の導入によって、さらに先進的な店舗へ変わろうとしています。
これまではどうしてもスタッフの手で行わなければならず、ピークタイムでは業務負担が大きかったドリンク類の配膳。Serviを導入することで、この負担を解消することができただけでなく、ピークタイムでのお客さまの回転率向上にもつながりました。
カッパ・クリエイト株式会社 常務取締役の林 浩二氏にServi導入の経緯や効果の詳細を伺いました。
お話を伺った方
カッパ・クリエイト株式会社
常務取締役 営業本部長
林 浩二 氏

施設・会社概要
かっぱ寿司
カッパ・クリエイト株式会社が運営する回転寿司店。タッチパネルでの注文や、注文した品を各テーブルへ直接届ける「オートウェイター」に加え、スマートフォンでの注文システムなど積極的に新しい取り組みを行っている。
注文・配膳システムを導入しても残っていた課題
ロボット導入を検討されたきっかけを教えてください。
林氏
昨今のスタッフ数の減少が大きな課題でした。
スタッフ募集の応募数減少や今後の人件費を考えると、抜本的に体制に関する考え方を変える必要があります。
そこで、人でできるところは人で、ロボットでもできることはロボットでと役割を分けていく方針を立て、スタッフ数に左右されずサービスを向上することを考えました。
回転寿司では、タッチパネルでの注文や寿司やサイドメニューを運ぶオートウェイターによる配膳システムの導入など、他の業態に比べても機械の導入が進んでいるように感じます。

林氏
しかしドリンク提供に関しては課題が残っていました。これまでは、注文を受けてスタッフが作って配膳、キッチンに戻ってドリンクを作って配膳する、という流れを繰り返していました。
ピークタイムになると、ドリンクを作る専門と運ぶ専門とで役割分担していたほど時間が取られていました。
ドリンクにかかる業務負担が大きかったんですね。
林氏
はい、スタッフもジョッキやコップの複数配膳に慣れているわけではありませんので、注文数が増えるとトレーの配膳には限界があり、1卓のために何回も往復することがありました。
テーブルを間違える配膳ミスもありましたので、ドリンク関係は課題を感じていましたね。
専用オプションでビールすらこぼすことなく配膳
最初にServiをご覧になったときはいかがでしたか。
林氏
これはいいなぁ!と思いました。動きも正確ですし、センサーでしっかりと止まる。テーブルを指定するだけで運んでくれますので、配膳ミスも起こりません。
当初は安全性に疑問がありましたが、実際に店舗で動かしてみると人と違ってよそ見をしませんし、突起物に引っかかることもないので、もはや人の配膳より安全かもしれませんね!


※掲載しているドリンクホルダーは開発中のものですので、製品版とは異なります(2021年3月現在)。
ドリンクホルダーとアシストプレートをご利用いただいておりますが、いかがですか?

林氏
予期せぬ動きで止まってもこぼすことがありません。ビールのようになみなみと注がれたドリンクでもこぼすことなく運べるので便利です。
また、ドリンクをServiで運べるようになったことで、オートウェイターと合わせて、ご注文の品のお届けは、すべて非接触でご提供できるようになりました。
業務負担軽減と同時に、店舗の回転率が向上
Servi導入後に変化はありましたか?
林氏
ドリンクを1回で運べるので往復はなくなりましたし、配膳ミスもありませんので、総じてドリンクをお届けする時間が短くなりました。配膳はServiに任せていますので、人がドリンクを作ることに集中できていることも一因です。
業務負担の変化はいかがでしょうか。
林氏
ピークタイム中、Serviには休むことなく往復してもらっています。
これまで人が担っていた運ぶ専門の役割をServiが果たしてくれますので、その分の人員を他の作業に回すことができました。
具体的にはどういった作業をされるようになったのでしょうか?
林氏
お客さまの退店後に食器類を片付けてテーブルを整える作業である「テーブルリセット」の人員を増やすことができました。
人員を増やしてテーブルリセットの時間が短くなると、すぐに次のお客さまをご案内して店舗の回転率を上げることができますし、何よりお客さまをお待たせする時間が短くなります。
人でしかできない作業に人員を割り振れるようになって助かっています。

お客さま人気が高く、ドリンクの注文数が増加
お客さまからの反応はいかがですか?
林氏
お子さまがよくServiを追いかけているのを見かけます。
その流れで、お客さまとスタッフの会話のキッカケにもなっていますね。 気の利いたスタッフだと、Serviのことを「新しいスタッフです」と紹介しています。
ファミリーがメインの客層ゆえですね。

林氏
お子さまからの人気が高いので、当初は子ども向けメニューの注文が増えると思っていましたが、意外とご家族の方からの注文が増えましたね。
何度もServiの配膳を見たいからか、3回に分けて頼まれるお客さまもいらっしゃいます。 また、Serviを見た隣のテーブルのお客さまが、自分も見たいからと注文される場合もあります。
良い流れで、全体的にドリンクの売上が増えましたね!
新しい体験をご提供できる可能性がまだまだある
今後はどういった展望がございますか?
林氏
おすすめのメニューを載せて、各テーブルをラウンド販売できたら面白いなと思っています。
特別感も生まれますし、お客さまへ新しい体験としてもご提供できますよね。
さまざまなお話をしていただき、本日はありがとうございました。
今回活躍したServi

Servi
業態を選ばないシンプルなデザインで、小回り抜群。どこからでも取りやすい360度丸形トレイに加えて、重量センサーで料理の受け取りを自動で検知します。
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