古き良き日本文化が残る温泉リゾートホテルの挑戦。
バイキング業務に活用

湯快リゾート株式会社
片山津温泉 NEW MARUYAホテル 様

湯快リゾート株式会社 <br>片山津温泉 NEW MARUYAホテル 様

「日本の温泉を身近にする」を掲げ、西日本の有名温泉地に30館の温泉リゾートホテル・旅館を展開する湯快リゾート株式会社。今回、配膳・運搬ロボット「Keenbot アイリスエディション」(以下、Keenbot)を導入したのは、七色の湖「柴山潟」に面する片山津温泉『NEW MARUYAホテル』です。古き良き日本文化を残しながら、可能な範囲でデジタル化を行ったハイテクホテルを目指しています。
『New MARUYAホテル』がKeenbotをテスト運用したのは昨年11月のこと。料理運搬の約78%をKeenbotが実施、なんとスタッフひとりあたり約73%以上の時間創出に成功したといいます。Keenbotはスタッフの一員としてレストラン業務を支えています。

お話を伺った方

片山津温泉 NEW MARUYAホテル 支配人 内藤 由佳氏

施設・会社概要

湯快リゾート株式会社:https://yukai-r.jp
片山津温泉 NEW MARUYAホテル:https://yukai-r.jp/newmaruya/

常に鮮度の良い料理を提供するために

Keenbotを導入する前のビュッフェ運営にどのような課題があったのか、教えていただけますか?

当ホテルの場合、レストランフロアと厨房が離れているため、料理を運ぶのに時間がかかってしまいます。そんな状況でも鮮度の良い料理をお客さまにお出しするという点、またそのための人の確保という点が課題でした。

スタッフが厨房からレストランフロアに移動するには、歩数にすると片道約30歩、時間にすると往復約30秒かかります。厨房から料理を運んでくることを考えると、1度の移動で1分から2分以上かかります。また1度に持てる料理は両手分の二つですから、あまり効率は良くありません。例えば、お寿司コーナーに並ぶ料理をすべて差し替えるとしたら10分以上はかかってしまいます。お客さまがたくさんいらっしゃるなかでは、台車で料理を運ぶにも限界がありますから。

レストランが満席の場合、何人のスタッフで対応しているのですか?

この年末年始を例にとると、1回転で小さなお子さまも含めたお客さまが約150名というのが最高人数でした。各90分の3交替制で、150名、150名、100名、合わせて約400名のお客さまが来てくださったことになります。

その人数に対して料理周りの厨房に4人。レストランフロアで配膳したりお客さまの対応をしたりするスタッフは4人。併せて8人のスタッフが必要になります。しかし今回 Keenbotの働きもあって、本来4人で営業する厨房の仕事を3人のスタッフで回すことができました。Keenbotがスタッフひとり分の働きを担ったことで、4人の内のひとりはお客さまの対応ができたというわけです。 もしKeenbotを導入していなかったら、年末年始の客席は料理をとるお客さまであふれてしまっていたと思います。

Keenbotの導入を希望した理由を教えてください。

どのロボットを導入するかは本部の判断になりますが、現場として希望したのは、調理場から店内までスムーズに動けること、最低でも1度に3品以上の料理を載せられること。また進路上にお客さまがいらっしゃっても自動で回避できることの3つです。

実際にこの年末年始は1回転に150名ものお客さまがいらっしゃいましたが、Keenbotは厨房からレストランフロアまでのゆるやかな坂がある通路も、料理を取るためのお客さまの長い列もうまくすり抜けて料理を運んでくれました。

また、1段目に揚げ物などの温かい料理、2段目に汁が含まれている料理、3段目はスープ系や料理のストック、盛り付け前の料理が入ったボールや密閉容器、お寿司の桶のように重ねられるものを載せていますから、希望通り3品以上を一度に運べています。

3品以上の商品を運ぶKeenbot

愛称は「マイケル」。その働きですぐにスタッフの一員に

昨年の11月に試験運用したとき、スタッフの負担がかなり軽減できたと実感したので、何としても「導入したい」と会社に掛け合い導入が決定しました。営業時間後の夜間時間帯に天井マーカーの設置やタッチパネルの設定などを行い、翌朝から本格運用を開始しました。

試験運用期間の1週間でKeenbotの操作ができるようになっていたメインのスタッフを配置し、操作などの混乱もなく無事乗り切ることができたと思います。

高齢のスタッフも多いそうですが、Keenbotの操作に迷うようなことはありませんでしたか?

厨房から洗い場、レストランのどの場所へなど、Keenbotの進路のルールを決めさえすればタッチディスプレイを押すだけというとても簡単な操作なので、高齢の方でもそう難しくはないと思います。タッチディスプレイに表示する場所も、例えば「ポーター」(レストラン側のデシャップ台)、「バー」(バーカウンター)、「街_左」(レストランの湖側の席) など、普段私たちが使っているとおりの名称で設定できたので迷わず使えたと思います。

導入する前は、「難しくない?」「壊したらどうしよう?」などと言っていたスタッフも、高齢の方でも日常的にスマホを使う時代ですから、思ったよりスムーズに受け入れられたように感じています。

Keenbotを操作する様子
ニコニコしながら通路を動く「マイケル」

なぜかわからないのですが、気付いたらスタッフ全員がKeenbotを「マイケル」と呼ぶようになっていました。厨房の定位置にも「マイケル」と書いてあります。すでにスタッフの一員という感じですね。

陽気な音楽を流しながら、ニコニコしながら通路を動く「マイケル」を見ると、スタッフはもちろんお客さまも笑顔になっていました。

Keenbot導入でスタッフの歩行歩数は半分以下。疲労感も半減

“Keenbot”を導入したことで得られた効果をより具体的に教えてください。

これまで厨房にいるスタッフがレストランフロアに出るのは料理を運ぶときだけでした。しかしKeenbotが厨房とレストランフロアを行き来してくれるようになったことで、厨房のスタッフは余裕ができて、お出迎えしたりお困りの方をサポートしたりするなど、お客さまに対応する時間を増やせました。

従業員の方とKeenbot

これまで年末年始の繁忙期になると、スタッフの1日の歩数は3〜4万歩でした。しかしKeenbot導入後は、それが半分以下に抑えられたため、疲労感も全然違っていました。また重い料理を運ぶので、いつもなら勤務明けに「手首が痛い」という声もあがりますが、今年は聞こえてこなかったですね。

実は、お客さまが少なくても厨房で料理に関わる時間はほとんど変わりません。お客さまが多ければその分スタッフも増やせるのですが、お客さまが少ない=スタッフも減ることになり、厨房にスタッフを取られてレストランフロアにスタッフがいない時間ができてしまいます。しかしKeenbotが厨房のスタッフの一員として働いてくれることで余裕が生まれ、フロアに出てお客さまの対応が可能になります。

当ホテルのように古い構造で、厨房とレストランが離れている場合、それを補えるのは人の足でしかありません。しかしKeenbotはこれまで人が何万歩も歩いて担っていた部分を十分に補ってくれました。

Keenbotの後ろ姿

厨房とレストランフロアの導線は障害物や段差も少なく、厨房の入口が自動ドアであることなど、Keenbotが問題なく稼働できる環境だったのだと思います。“Keenbot”、マイケルは、まさに当ホテルのために作られたロボットだと実感しています。

本日はお話、ありがとうございました。

今回活躍したKeenbot T5

Keenbot T5

Keenbot T5

大容量の配膳・下膳はおまかせください。トレイ数や幅の調整が可能で、重心が機体下部にあるため安定性抜群! 下膳にも適しています。

Keenbot T5の製品ページをチェックする
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